肌にふれることは、心にもふれること。
肌にふれることは、心にもふれること。
最近、手でやさしくお顔にふれることが、ストレスや安心感、そして自己受容にどのような影響を与えるのかを科学的に検証するため、
フェイスタッチセラピー(お顔のマッサージ)の施術前後で唾液中のコルチゾール(ストレスホルモン)を測定する実験を行っています。
触れることの癒しは、すでに科学が証明している
「手による癒し(タッチング)」の効果は、すでに多くの研究で明らかになっています。
やさしいふれあいは、オキシトシンなどの神経伝達物質を分泌させ、安心感や幸福感、つながりの感覚を育みます。
今回はさらに一歩踏み込んで、“顔”という繊細で感情と深く結びついた部位に特化し、どのような効果があるのかを実験的に検証しています。
「触れないエステ」では満たせない、肌と心の空白
私は2016年から、エンビロンを使ったメディカルエステを中心にサロンを運営してきました。
筆や美容機器を使った高機能スキンケアは効果も高く、お客様にも喜ばれてきました。
でも、ある時ふと気づいたのです。
「手でふれる時間が減った今、お客様の自己肯定感が、どこか揺らいでいるように感じる」
その気づきが、フェイスタッチセラピーを始めるきっかけでした。
自己肯定感が下がると、ルッキズムに巻き込まれてしまう
自己受容感や自己肯定感が下がってしまうと、人は不安や恐れに支配されやすくなります。
そうなると、SNSや流行、マーケティングの言葉に心を引っ張られ、本当に自分が求めている美しさから離れてしまう。
昨今の「ルッキズム」(外見至上主義)のブームも、その影響を受けやすい土壌があってこそ、広がっているのかもしれません。
もちろん、美しくなりたいという気持ちは自然で素敵なことです。
でも、外見のみに価値を置く美の偏りが進みすぎると、
- 自己否定
- 絶え間ない不安
- 医療美容への依存
といった問題につながることもあります。
■ 本質的な美しさとは「心に余白があること」
この取り組みを通して、私はひとりでも多くの女性が
- 自分らしさを愛すること
- 感情やストレスを否定せず認めてあげること
- 心に“余白”を持つこと
が、本質的な美しさにつながっていくことに気づいていただけたらと願っています。
肌にふれることで、心にもふれられる。
そのぬくもりが、「自分自身とつながる力」を少しずつ取り戻していくのだと思います。